ぶったまげました。日本には「特定外来植物」が19種類あり、東京都東村山市内には3種類繁殖しています。特に目立つのがオオキンケイギク。咲きまくりです。都立狭山公園内でも咲いています。
この記事では特定外来植物「オオキンケイギク(大金鶏菊)」の特徴、発見したときの対処法、重点対策外来種「ナガミヒナゲシ」についても解説しますね。
もくじ
特定外来生物とは?
特定外来生物とは、生態系などに被害を及ぼすものとして外来生物法により指定された生物です。植物としては19種類指定されています。
ナガエツルノゲイトウ
ブラジルチドメグサ
ボタンウキクサ
アゾルラ・クリスタタ
オオキンケイギク
ミズヒマワリ
ツルヒヨドリ
オオハンゴンソウ
ナルトサワギク
アレチウリ
ナガエモウセンゴケ
オオフサモ
エフクレタヌキモ
ウトゥリクラリア・インフラタ
ウトゥリクラリア・プラテンスィス
ルドウィギア・グランディフロラ
ビーチグラス
スパルティナ属全種
オオカワヂシャ
人為的に拡散させる原因となるような行為(栽培・保管・運搬・販売・譲渡・輸入・野外へ放つことなど)が原則禁止されており、罰則として3年以下もしくは300万円以下(法人の場合は1億円)が科されます。
参考:特定外来生物等一覧(環境省 自然環境局Website)
参考:罰則について(環境省 自然環境局Website)
東村山市で繁殖が確認されているのは3種類
東村山市の公式ウェブサイトによると、東村山市内で繁殖が確認されている特定外来生物は「オオカワヂシャ」「オオフサモ」「オオキンケイギク」の3種です。
オオカワヂシャ
ヨーロッパからアジア原産の一年生多年生草本で、湖沼、河川の岸辺、水田、湿地に生育する。高さは0.3メートルから1メートルで、5ミリメートルぐらいの淡い紫色または白色の花を咲かせる。開花期は4月から9月ごろで、種子は風雨、動物などにより伝播され、根茎で繁殖する。
オオフサモ
南アメリカ原産の多年生の注水植物。耐寒性があり、湖沼、河川、水路等に生育し、浅水中に群生する。
オオキンケイギク
北アメリカ原産のキク科の多年生草本で、路傍、河川敷、線路際等に生育する。高さは30~70センチメートル程度で、直径5センチメートルから7センチメートルぐらいの黄色い花を咲かせる。開花期は5月から7月頃で、とても強靭で繁殖力が強く、日本全国に分布している。
オオキンケイギクが咲きまくっている
この記事で特に取り上げたいのがオオキンケイギクです。理由はめちゃ生えているから。
ちょっと注意を向けて市内を散歩してみてください。5分もかからずにオオキンケイギクを発見することができます。
非常に強い繁殖力が特徴というのも納得。道路の脇など育成環境が悪い場所でも元気に育っています。
東村山市の小さな公園でも咲いていました。
「花としてきれい」というのも生存戦略として賢いですよね。特定外来生物だと知らなければわざわざ抜こうと思わない。部屋に飾りたい。
ぼくの近所にわりと熱心にガーデニングをしているおじさんがいるんですが、そのかたの庭にオオキンケイギクが咲きまくっていて苦笑しました。園芸が好きな人も特定外来生物だって知らないんですね。勝手に生えてきたのをきれいだから繁殖させたんでしょう。
オオキンケイギクの花
あなたにも発見してもらいたいのでオオキンケイギクの特徴を説明しておきます。
まずは花です。開花期は5月から7月頃で、東村山市内ではちょうどいま花が咲いています。
東村山市内で見つけたオオキンケイギクの花の写真を3つ貼っておきます。
上の3つの写真、花が微妙に違うんですがつぼみや葉などから考えて3つともオオキンケイギクであると考えています。間違っていたらマズいので有識者のかたがいたらぜひご指摘ください。
ぼくは園芸が趣味です。育成環境によって同じ花、同じ種であっても花びらの幅などが変わることがあることは知っています。Googleレンズで確認したら3つともオオキンケイギクとでました。
環境庁のウェブページでもオオキンケイギクの花には個体差があると伝えています。花、葉、つぼみの3点で特定するのがいいです。
オオキンケイギクの葉
オオキンケイギクの葉の写真。葉は細長いです。
オオキンケイギクのつぼみ
オオキンケイギクのつぼみの写真。
オオキンケイギク関連動画
オオキンケイギクに関するYouTube動画を貼っておきますね。
都立狭山公園でもオオキンケイギクが咲いていた
お気に入りの散歩スポットの狭山公園内でオオキンケイギクを探してみたら5か所で発見しました。
上のマップ、黄色くマーキングした場所にありました。ただし5か所とも都立狭山公園を管理する狭山丘陵パートナーズさんの管轄外らしいです。
↑写真の中央にオオキンケイギクが写っています。ここは堤防から先の草原広場。ここは上のマップでも白く塗られてしまっていますよね。狭山丘陵パートナーズさんの管轄外みたいです。管理者は東京都水道局。
↑こちらは堤防からから掬水亭方面に向かう道。これも東京都水道局が管理するべき場所。
堤防手前の土手。ここも狭山公園ですが管理者が東京都水道局となり、やはり狭山丘陵パートナーズさんは手出しできないそうです。よく見たら看板も設置しています。知らなかった!
今回あらためて狭山公園内を歩いてみて管理者の狭山丘陵パートナーズさんの仕事ぶりには感心しました。公園の外は特定外来植物をかんたんに見つけることができましたが、公園内はほぼない。あったとしても東京都水道局の持ち場のやつ。すばらしい。
特定外来植物を見つけたときの対処法とは?
自宅に生えていたらご自身で処分してください。
・引き抜く際につぼみから種が飛び散らないように注意
・ビニール袋等に入れて密封
・燃えるごみとして処分
道路や公園などに生えている特定外来植物を発見した場合は、その施設を管理している組織に連絡するのが望ましいです。
狭山公園でオオキンケイギクを発見したとき、ぼくは自分でオオキンケイギクを抜いたりせずに公園管理所に行ってスタッフさんに報告しました。結果的には狭山丘陵パートナーズさんは手出しできない場所でしたが、東京水道局に連絡してくれるとのことでした。
重点対策外来種「ナガミヒナゲシ」
ついでに書いておきます。ナガミヒナゲシも要注意です。
これ見たことありますよね。ナガミヒナゲシは特定外来生物に指定されていないものの東村山市が重点対策外来種として駆除対象にしています。
東村山市だけではなく日本全国多くの自治体がナガミヒナゲシを駆除対象として名指ししています。オオキンケイギクと同じくらい繁殖力が強く生態系を乱します。
このブログを書いている5月9日現在、ナガミヒナゲシの花が散り始めてしまっています。発見しずらくなっているのが残念です。
ナガミヒナゲシの葉とつぼみの写真も載せておきます。こいつも駆除してください。
ただしナガミヒナゲシの茎の汁には毒性があり、素手で引き抜くと手がカブれることがあるので注意。駆除作業は手袋を使ってください。
まとめ
東村山市内に特定外来植物「オオキンケイギク」がたくさん咲いています。東村山市だけではなく東京都内でも広く繁殖しています。
困ったことに花としてキレイですし、特定外来植物だと知っているかたは少ないはず。もしも自宅で見かけたら処分してください。花が咲いていて発見しやすい今がチャンス。
【追記1】その後にもっと大物を発見しました!
東村山市内で「アツミゲシ」を発見した!【あへん法、麻薬及び向精神薬取締法】
【追記2】北山公園は外来種ポストを設置していました
2023年6月、菖蒲まつりに行ってきました。すると北山公園内に外来生物ポストなるものを発見。
来場者に駆除を手伝ってもらうのはナイスアイデアですね。中を確認したらアメリカザリガニが入っていました。
外来植物ポストもありました。看板には「東村山市立みどりと公園課」とあります。
国が特定外来植物としている「オオキンケイギク」や東村山市が重点対策外来種としている「ナガミヒナゲシ」が入っていないのは、公園内で確認されていないからかな。
外来種ポストはいいですね。都立狭山公園だと「公園内の植物は抜くな」というルールがあるので難しいと思うけど、外来植物であることを周知する掲示物とかつくって、スタッフに伝えてもらえばいいかも。狭山公園は毎月キッズイベントやっているけど「外来種探しツアー」とか面白そう。
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