ヴェルファイアをローンで衝動買いした友人の話

ヴェルファイア

ヴェルファイアを買った友人

ぼくの友人がね、自動車を買ったんですよ。仮の名を「モリくん」にしよう。

モリくんは35歳の独身男です。もともと軽自動車に乗っていたんだけど、突然トヨタのヴェルファイアを買いました。でっかい車です。その値段、400万円超。

彼はヴェルファイアを買ったことをぼくに報告するなり謝ってきました。

『すいません、つい勢いで買っちゃった(笑)』

なぜ謝るかっていうと、以前ぼくがモリくんのお金関係に苦言というかアドバイスをしたことがあるからです。

モリくんは介護の仕事をしていて、キツイ仕事なのに薄給です。事情を聞いているとあまりに酷いので「早く辞めな。ヤバいかもって自覚した時には手遅れだぞ」と何度も言ってきました。

そう、ぼくの知り合いで仕事が原因で精神を病んじゃった人が3人いるから、結構マジに心配しちゃうんです。3人のうち一人は自殺してしまいました。フットサル仲間のお姉さんなんだけど。まだダイジョブって言えるうちに辞めるべきなんです。

ああ、話を戻しますね。

「いまの仕事は辞めなよ。条件が悪すぎる。転職って大変だけどさ、同業種でもいいんだよ。介護の求人はたくさんあるし、今の職場より条件のいいところは間違いなくある(実際にぼくの別の友人は超ホワイトな介護職です)」

そう転職をすすめながら、貯金もしなよって言ってたんです。

どうやらモリくんは貯金がほとんど無いようだったので、それだと転職活動も不安がつきまとうじゃないですか。ある程度の貯金があれば転職活動をしっかりできますよね。

だから、「俺がモリくんだったらまず携帯を格安SIMにする。それで月4000円は浮くでしょ。さらに今乗っている軽自動を売って自転車か原付バイクにする。携帯と車だけで月2万以上は浮くじゃん。月2万ってデカいよね」って話をしてたんです。

ぼくが「軽自動車を売ったほうが良いんじゃない?」ってくらい言っていたのにヴェルファイアなんか買っちゃったものだから、ぼくに謝ったんですね。

ヴェルファイアを買うヤバさ

なにがヤバいって、モリくんは車は特に好きじゃないんですよ。

そう、ぼくの友人に給料のほとんどを車につぎ込んでいる奴がいるけど、そいつは車が好きだから良いと思うんですね。それは全然否定しない。むしろ良いと思う。

でも、モリくんは別に車は好きじゃないんです。もう彼とは20年近くの付き合いになるけど、車の話をしたことないもん。

もちろんそのことを聞きました。

「あのさ。車、好きじゃないよね」

『うん』

「そして俺が知る限りでは、みんなでどっか行こうぜ!ってタイプでもないよね」

『うん(笑)』

「美奈子さんと結婚した?」

『は??』

「いや、ビッグダディの元嫁なんだけどさ。7人くらいの子連れの人と結婚したのかなぁと思って(笑)」

『ないない(笑)』

「じゃあ何でこんなデカい車買ったの?」

『うーーん・・・。ちょっとゆったりできる車が欲しいなぁって思って』

「はははは!(笑)」

『仕事のストレスで爆発しちゃった(笑)』

いや、これは相当ヤバい。色々とヤバい。

400万円のうち300万円はローンだそうです。つまり頭金に100万円入れたそうなんだけど、それすら意外でした。というのも彼が以前「100万円貯金するのが今の夢」って言っていたから。

「ん?ってことは100万円貯まったってことだよね」

『うん、パチスロが調子よくてさ。あぶく銭だからパーッと使っちゃおうと思って(笑)』

ですって。

いやいやいやいや、そのあぶく銭を貯めんだよ。あぶく銭こそ貯めるの。しかもあぶく銭以上使っているし。はぁー。

『働くため』に支払わされるお金

少し前に、31歳で1億円貯めてリタイヤして夫婦で世界中を旅しているカナダ人女性の記事を読んだんだけど、彼女が「わたしたちは『働くため』にたくさんのお金を使っている」と言っていたんです。

仕事のために、家賃の高い地域に住んだり、子どもを託児所に預けたり、それなりの服を買ったり、通勤にお金をかけたり、忙しいから外食したりするんです。仕事をやめてみたら、支出がグッと減ってリタイヤ生活ができたって話なんですが、モリくんと話をしていたら彼女の言葉を思い出しましたよ。

モリくんは過酷な仕事のストレスが原因で散財しちゃったわけです。そうです。これも「働くために支払わされることになったお金」です。車は別に好きじゃないのに、そもそも大して乗ることもないのに、街中で運転するには不便な大きな車をローンを組んで買ってしまったんです。

300万円の借金。どんな契約か詳しく知らないけど、毎月5万円を5年間支払い続けてやっと返せる金額です。ちょっと前まで「(軽自動車の)タイヤ交換したから今月ピンチ」とか言っていた彼がちゃんと払いきれるのか心配です。

あのね、冗談で言ったんですよ。

「せっかく車買ったんだから2週間くらい休みとってコレで北海道を回ろうぜ!」

『そんなに休めるわけないじゃん!』

即答でした。そうなんです。彼は休めないんです。3連休も難しいレベルなので、車で遠くに行くのも難しいんです。そんなことは自分が一番知っているはずなのにヴェルファイアをローンで買ってしまいました。

仮に100万円の貯金があれば、ゆとりある転職活動も2週間の北海道旅行もできます。400万円の貯金があれば、1年間くらいなら余裕で休めるんですよ。3連休すら難しい彼は、そのことに気づいていません。

モリくんが今後どうなるかは分かりません。もちろんぼくは彼がハッピーになることを願ってるけど、率直に言って人生の難易度が上がってしまったように思えます。

ひとつ言えるのは、これは「モリくんの人生を変える買い物」なのだろうということです。

どこまで言ったらいいんだろう

ぼくが彼の立場だったら、今すぐにヴェルファイアを売却します。

わかんないけど300万円くらいで売れるんじゃないっすか?まだ買ったばかりだし。甘いかな? そしたらローンは丸々消えますよね。結果的には100万円を支払って軽自動車も失ってしまうわけだけど、とっとと損切りしたほうがいい。勉強代だったと思って笑いのネタにします。

で、悩ましいのが、「どの程度モリくんに言ったらいいんだろう?」ってこと。

ぼくにはかなり危ない橋を渡っているように見えます。だけれども、あまりに否定的なこと、悲観的なことを言っても落ち込ませるだけですよね。

悩んだ挙句、笑いを混ぜつつ「お前大丈夫かよ?(笑)」って感じに終始して、「ヴェルファイア、良い車じゃん」って誉めてたんだけど、このさじ加減が悩みどころです。

「もう大人だし自己責任だよな」とも思うし、「かといって、言ってやらなきゃ取り返しのつかないことになってしまうかも」とも思うんです。

あーあ。まぁモリくんの様子を伺いながらジャブを打っていきます。

最後に。

最後に。モリくんを含め、いま辛い仕事についている人に伝えたいことを書きます。

ぼくはモリくんの根本原因は仕事にあると思っています。自他共に認めるブラック企業です。モリくんは毎回ブラックぶりを自虐的な笑いにしているけど、笑ってる場合じゃありません。

「お前、死ぬぞ」って話です。

いや、ぼくもあったんですよ。新卒で入った会社がブラックで、本気で自殺は考えなかったけど「あの車が突っ込んできてくれたら、堂々と会社を休めるのになぁ」とか思ったりしていました。軽く病んでたんだと思います。

上で書いたように、知り合いのお姉さんは自殺してしまいました。もうちょっと身近な人は、突然倒れたり、急に泣き出すようになってしまい医師の診断のもと休職しました。

自虐ネタを言ってられるうちに転職すべきです。「ヤバい!」って思ってからの転職や金作はムズイので、余裕のあるうちに行動してください。

ただし、こういった教科書に載ってそうな正論を言えるのは、今ぼくが安全圏にいるからなんだとも思います。それは理解しています。本人はキツイです。なかなか決断はできないと思います。そうです。転職を決断するのは容易ではありません。実際に行動するのはもっと大変です。色んな事情があります。

ぼくはそれも理解しているつもりで繰り返しますが、やはり職場を変えるべきだと思います。転職すべきです。

石の上にも三年??それは経営者が好きな悪魔の呪文です。この年齢では転職は難しい??一番若いのは今ですよ。求人をしらべてみてください。転職をすると履歴書に傷がつく??今傷ついてるのは履歴書ではなくあなた自身です。

ねぇ、もうそんな仕事やめようよ。おかしいよ。ふざけてるよ。バカげてるよ。こんなの我慢する必要ないってことはあなたも気づいているでしょ。もう頑張らなくていい。よくやったよ。偉いよ。でもね、もう十分だよ。

もし希望よりも不安が上回るのならぼくは無理をする必要はないと思います。でも、このまま留まっていても状況が改善するわけではないことも知っているはずです。

転職活動ができないなら、せめて誰かに相談してください。できたら人生を楽しんでそうな人に話してみてください。怖がらないで。恥ずかしがらないで。大丈夫だから。

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    タカタロウ

    「正直で自由なブログにしたい」と思っている東京都東村山市在住の明るいバカ。誤字脱字が多いです。気付いたらコメント欄から知らせていただけると助かります(^_^)